対連合軍戦

 

 

 

 

 

aikon1-64-53.PNG「大東亜戦争(太平洋戦争)と言うと、
アメリカ・イギリスを相手にした戦いと思われがちですが、日本軍はオランダ・オーストラリアとも戦っていました。」

aikon6-64-10.PNG「オランダって?」

aikon1-64-53.PNG「オランダについて、何か語ろうかと考えたのですが面倒なので止めておきます。
当時、インドネシアに植民地を持っていたオランダは、南進した日本軍と対立する事になります。」

aikon3-64-3.PNG「・・・結局は闘いか。で、オランダとは強国なのか?」

aikon1-64-53.PNG「資料を見る限り、他国と連合を組んで戦っていた・・・と言うより、連合を組まなければ戦えなかった様ですね。
アメリカ・イギリス・オランダ・オーストラリアの連合軍はABDAと称されましたが、
先程述べた通り単独では戦えないが故に編成された寄せ集めの艦隊でした。
基本的に巡洋艦と駆逐艦で構成された部隊です。
もっとも、この区域に派遣された日本軍も巡洋艦・駆逐艦がメインだったのですけどね。」

「兵器の質としては五分五分ってトコか・・・。」

aikon1-64-53.PNG「どちらかと言えば連合軍の方が不利ですね。
当時、ヨーロッパでは日本の同盟国ドイツが存在したのでオランダにしてみれば援軍は期待出来ません。
アメリカ・イギリスに関しては言うまでもありませんし。」

aikon6-64-10.PNG「なんで?」

aikon1-64-53.PNG何の為に真珠湾を奇襲したと思っているのですか?
この時期(1941〜42年初頭)アメリカ軍は太平洋艦隊を立て直している真っ最中ですし、
イギリス東洋艦隊はプリンス・オブ・ウェールズを失った事で力を失ってます。
侵攻準備を整えて実行に移している日本軍に比べ、連合軍の不利は明白でした。」

aikon2-64-7.PNG「・・・聞いた話なんだけど、日本軍の緒戦の勢いは
連合軍の準備が出来てなかったってだけの話でしょ?だから連勝出来たって・・・」

aikon1-64-53.PNG「当然です。敵が体勢を整える前に叩けるだけ叩く・・・日本には、これ以外に方法が無いのですから至極当然の話ですね。

aikon2-64-3.PNG「む・・・」

「おや?もう、反論は終わりですか?」

「俗に言う玉砕ってヤツだな。」

aikon2-64-20.PNG「うるさいっ!」

aikon1-64-53.PNG「日本軍もバリクパパンの海戦では奇襲を受けましたが、
他の戦闘(ジャワ沖海戦・スラバヤ沖海戦・バタビア沖海戦)でABDA艦隊はその力を失い
日本軍は東南アジアでの覇権を握る事が出来ました。」

aikon2-64-7.PNG「・・・その説明、あまりにも手抜きすぎじゃない?」

aikon6-64-1.PNG「う〜ん、そうかも。今までの説明が長かったからかもしんないけどね。」

aikon1-64-53.PNG「・・・そうですか。では、この時期に戦線投入された決戦兵器、酸素魚雷についての説明を・・・」

aikon2-64-26.PNGやめんかい!誰がそんなどうでもいい話をしろなんて言ったのよ!
元々、戦史の解説が目的でしょ?横道に逸れる話をすんじゃないわよ!」

aikon1-64-53.PNG「・・・戦史を語る上で兵器の説明は欠かせません。
新兵器の投入が戦局を変える事もあれば、何のプラスにもならない場合もあります。
兵器の進化は人類の英知の結晶でもあり・・・」

aikon2-64-15.PNG「だから、止めなさいって!」

aikon3-64-3.PNG「で、酸素魚雷とはどのような兵器だったのだ?」

aikon1-64-53.PNG「従来の魚雷は空気を推進力に使用していました。
しかし、空気の中で必要とするのは酸素だけであり他の気体・・・おおよそ70%以上が排出され気泡となります。
この為、魚雷は航跡を引いてしまい、回避する目安にもなってしまうのです。」

aikon6-64-10.PNG「ふ〜ん・・・。」

aikon1-64-53.PNG「そこで、無駄な空気を無くし推進剤のほぼ全てを酸素に変更したのです。
搭載したすべての気体が推進剤として使用できる事で、自ずと推進力も上がり単純に航続距離も伸びるというわけです。
しかし、酸素も濃度が濃ければ燃焼と言う生易しいものでは済まずに一気に爆発してしまう危険性があります。
世界各国で開発が進められたものの、実用化出来なかったのはそういった問題点が克服出来なかったからです。」

「でも、日本は実用化してたんだろ?と言うと・・・日本だけが問題点を克服出来たって事か?」

aikon1-64-53.PNG「・・・そうです。酸素魚雷の最大の問題点は着火の瞬間にあります。
そこで、着火時には普通の圧縮空気を使い、徐々に酸素濃度を上げていく・・・という方法で克服する事が出来たのです。
その性能は諸外国の魚雷を圧倒していました。
炸薬500kg、雷速36ノットで射程が40kmという・・・戦艦大和の射程に匹敵する性能だったのです。
いくつかのタイプはありますが、これが酸素魚雷の一例です。」

aikon2-64-5.PNG「止めなさいって言ってるでしょ!そんな事話して何になるのよ!」

aikon1-64-53.PNG「・・・この、酸素魚雷の開発は多くの研究者達の尊い犠牲の上に成り立っています。
世界中の誰もが諦めた兵器を研究・開発し実用化した先人達の偉業は、称えられても決して不思議ではないのです。」

「と言うと・・・プ○ジェクトXとかで取り扱ってもおかしく無い内容なんですか?」

aikon1-64-53.PNG「・・・残念ながら、取り上げられる事は無いでしょう。
企業の協賛はありませんし、何より支那の犬と化した公共放送様ですよ?
技術的に優れていようと旧日本軍賛美に繋がる内容は扱わない・・・とても悲しい事です。
それ以前に、番組そのものもすでに終了していた気がしますが・・・」

aikon8-64-2.PNG「犠牲者も出して・・・どうして、そこまでして開発したの?」

aikon1-64-53.PNG「・・・私にはそこまでは分かりません。
酸素魚雷の利点は、従来の魚雷とサイズがほとんど変わらないにも関わらず航続距離、威力共に群を抜いていた事です。
戦艦の様な大型艦でなくても魚雷を装備できる艦船なら戦艦に匹敵するほどの攻撃範囲を得るという事になりますからね。
しかし・・・、時の流れは皮肉なものです。」

aikon6-64-11.PNG「どしたの?」

aikon1-64-53.PNG「酸素魚雷を最も有効に活用出来るのは夜戦です。
夜ならば、雷跡を引かない魚雷を回避する事は困難になります。
ですが、それはあくまで艦隊戦を挑めた時の話・・・
大東亜戦争は航空機の時代となってしまい、酸素魚雷の活躍の場はあまり多く無かったのです。」

aikon6-64-1.PNG「なんか、よく分かんないんだけど・・・船が駄目なら飛行機に積んじゃえばいいんじゃないの?」

aikon1-64-53.PNG「・・・それも困難でした。酸素魚雷はその精密さ故、調整も手間がかかるものだったのです。
仮に空母に積むとしても、ただでさえ空母での作業は忙しいので酸素魚雷の装備は面倒だったのです。
それに航空機は相手に近付いての攻撃が基本なので、酸素魚雷の長射程を生かす事は出来ないのです。」

「せっかくの新兵器も威力を十分に発揮出来なかったって事か・・・。」

「例えるなら何ですかねぇ〜。
う〜ん・・・ガーベラテトラみたいなものだったんでしょうか。アレも意外とあっさりやられちゃいましたし・・・」

aikon1-64-53.PNG「微妙に違う気もします・・・。」

aikon2-64-19.PNG「ムリヤリ例えなくてもいいって・・・」

aikon1-64-53.PNG「・・・さて、対ABDA艦隊戦なのですが、あまり話す事は無いみたいです。」

aikon2-64-22.PNG「はぁ?何を言い出すのよ。」

aikon1-64-53.PNG「・・・勢いに乗った日本軍に対して、連合国軍は劣勢に追い込まれていました。
連合国軍は空から海から攻め続けられる上に寡兵に等しい戦力しか無いのです。
オーストラリアに関しても、日本軍はポートダーウィンに南雲機動部隊が攻撃を行っています。
この頃は、帝国海軍の黄金期といっても差し支えは無いほど無敵でしたからね。
まぁ、連合国軍の反撃準備は整っていない上に、頼みの綱の太平洋艦隊は真珠湾で大打撃を受けていますから・・・
教訓になる事と言えば、そういえば・・・」

「どした?」

aikon1-64-53.PNG「・・・オランダの劣勢は住民の支援を得られないという部分にもありました。
彼らは長い植民地政策の影響かインドネシアの人々から忌み嫌われてました。
大した支援も得られず、孤立したインドネシアのオランダ軍は最後には降伏する事になるのです・・・因果応報ですね。」

aikon2-64-7.PNG「日本軍だって嫌われてたんじゃないの?支配者がオランダから日本に変わっただけでしょ?」

aikon1-64-53.PNG「それは戦後に形成された悪質なプロパガンダです。
インドネシアでの日本の評判が悪いとは聞いた事がありません。もっとも、私が知らないだけかもしれませんが・・・」

aikon2-64-35.PNG「駄目じゃん。」

aikon1-64-53.PNG「・・・しかし、日本を非難する声よりは歓迎する声の方が大きいのは確実な様です。
先に触れたいくつかの海戦を経て日本の陸上部隊がインドネシアに上陸したわけですが、
上陸からわずか9日間でオランダ軍を降伏させてしまったのです。
数百年にも及ぶ植民地支配の終わりをもたらしたのですから・・・
例え、資源が目的であったとしても日本軍の功績の一つと考えていいと思います。」

aikon8-64-1.PNG「そんな話、授業じゃ聞いた事もないんだけど・・・」

aikon1-64-53.PNG「当然です。そんな事を教えたら日本軍が格好良くなってしまいますから。」

aikon2-64-8.PNG「だって、日本軍ってアジア諸国を侵略した軍隊だって思われてるわよ。」

aikon1-64-53.PNG「そんな事を本気で言うのは、日本の隣の3国くらいなので無視してかまいません。
・・・あ、オランダも日本に恨みを持っていることを忘れない方がいいですね。あの国も中々、執念深い国ですから。」

「そうなんですか?オランダと言うとフランダースの犬のイメージしかないですけど・・・」

aikon2-64-7.PNG「フランダースの犬はベルギーよ、ベルギー。テキトーな事言うんじゃ無いわよ。」

「オランダでもベルギーでも大した違いはありませんって。
アスカさん、あなたにはケンチャナヨ精神が足りませんよ。もしくはアジア的優しさ。」

aikon2-64-5.PNGるさい!間違った事言ってるくせに開き直るんじゃ無いわよ!」

aikon1-64-53.PNG「・・・オランダは戦後、インドネシアを再植民地化するために軍隊を派遣しています。
そんな事をする国が日本に恨みを抱かない訳はないでしょう。
ちなみに、この独立戦争時にインドネシアの為に戦った日本人も多かった様です。
日本はインドネシアの独立を約束していましたから、責任感故にインドネシアの為に戦ったのだと思われます。」

aikon8-64-2.PNG「そんな事もしてたんだ・・・。」

aikon1-64-53.PNG「戦前の日本が暗黒時代だったと信じている人は、身近なお年寄りにでも話を聞いてみてください。
あるいは、少し調べてみるのも良いでしょう。日本を悪とする資料以上に日本に好意的な資料が見つかるはずです・・・。」

aikon3-64-10.PNG「民意を味方とし、住民の協力を取り付ける事はハマーン様も重要だとおっしゃっておられた。
民の協力を得られれば大きな力となるからな。」

aikon6-64-13.PNG「・・・でも、ゲモンは使えなかったよね。」

aikon3-64-6.PNG「うるさい!アレは例外中の例外だ!あんな男だと分かっていれば始めから協力などせんわ!」

aikon6-64-8.PNG「・・・言い訳にしか聞こえないけど。」

aikon3-64-4.PNG「ええ〜い、うるさい!」

aikon2-64-19.PNG「・・・・・。」

「まぁ・・・結果論だわな。」

 

 

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