萌えよ!空母学校 二時限目
「前回までのあらすじ・・・」
「あたしは、エルピー・プル。
講師役として始まったのに、いつの間にか聞き役に回ってしまった。
このままではいつも通りのポジションになってしまう・・・この危機的状況をどう打破すべきか・・・」
「何を話しているんだ、お前は?」
「せめて、お昼休みまでは講師役を務めたい。
なんとしてでも講師役を奪回しなければ萌えよ!空母学校の主旨が変わってしまう。
あたしは参考書を片手に決意をあらわにした・・・。」
「事件はリアルタイムで起こっている・・・!」
「いきなりネタは止めなさいって・・・。」
「え〜、良いじゃん。ちょっとくらい遊んだって。
行き当たりばったりっぽいけど面白いドラマなんだし、そ〜いうのをまねしたくなるのが人情でしょ?」
「どんな人情だ。」
「真似って言うかそのものズバリだし。」
「あのドラマってわりとよく人が死んでくよね。ガイルさんとか本部長とか。」
「そういや、そうだな。」
「だから、みんな死んでしまえばいいのに・・・」
「それ、アンタの台詞じゃないし。」
「ま、姉妹を殺すどっかの誰かさんもいるくらいだから、誰が氏んでもそんなに驚かないけどさ♪」
「あ、あれは・・・戦争なんだから仕方ないだろ。」
「ちょっと動揺してるプルツーさん萌え〜♪」
「萌え〜♪」
「・・・・・。」
「でもさ、こうなってくると、主役の人が死んじゃっても不思議じゃないよね。」
「いや、それは無いだろ。
お前が今見てるのはシーズンVだろ?続編が出てるのに前作で主役が死ぬわけないじゃないか。」
「え〜、分かんないよ〜。
もしかしたら続編の主役はクローンとかかもしれないじゃん。ジャックツーとかって設定があるかもしれないし。」
「ないない。」
「あ、ちなみにその設定の元ネタはプルツーだから♪」
「元ネタ言うな!」
「・・・何の話をしているのやら。」
「・・・・・。」
「いい加減にネタは止めろ。さっきから、話がちっとも進んでないぞ。」
「じゃあ、姉さん、事件ですのネタの方が良かった?」
「また、ワケの解らない事を・・・。第一、私はお前の姉さんじゃない、妹だ。」
「あの〜・・・」
「どうした?」
「そのツッコミはどうかと思うけど。」
「う、うるさい!」
「内心ものすごく動揺してるプルツーさん萌え〜♪」
「萌え〜♪」
「うるさいと言ってるだろう!」
「お前達、脱線し過ぎだ。」
「ちょっと、お前達って一括りにしないでよ。」
「そうだ。馬鹿やってるのはプルとひし形なんだからな。」
「ひっど〜い!あたし達馬鹿じゃないもん!」
「そうですよ!
それに、アスカさんやプルツーさんみたいなツッコミ役が居ないとボケは成り立たないんです!
一蓮托生の私達を馬鹿呼ばわりするなんて鬼!悪魔!嫁き遅れ!(アスカさんだけ)」
「何が一蓮托生だ!お前達と一緒にするな!」
「そもそも何なのよ!その注釈は!」
「え〜、だってぇ〜、プルツーさんは鬼でも悪魔でも嫁き遅れでもないですしぃ〜。
事実無根の事を言うのは失礼ですよ?」
「私だって鬼でも悪魔でも嫁き遅れでもないわよ!」
「プw」
「そこは笑うところじゃないでしょうが!」
「あの・・・」
「話が脱線どころか原型すら留めてないな。」
「そういえば、いまだに空母の話題が一つも出てきていない・・・か。いつもの事だが。」
「・・・とりあえず、前回の復習も含めて説明を始めましょうか。」
「どこまで話が進んだんだっけ?」
「煙突の種類がいくつかあり・・・日本軍が採用した横向き煙突の利点、そしてこれから欠点について説明しようとしていたところです。」
「それで欠点と言うのは?」
「・・・こちらの図をご覧下さい。」
通常時
「これは日本軍が採用した横向き煙突・・・
やや下側を向いて湾曲してますが、これなら航空機の着艦に悪影響を与える事も無く理想的な配置であるとされました。
しかし、それはあくまで通常時の話・・・戦闘中には想定外のことが起きてしまうものです。」
排煙不良の図
空母・赤城
「戦闘中に損傷し艦が傾斜してしまうと、状況次第ですが横向き煙突では排煙が困難になってしまう可能性が出てくるのです。
一説ではミッドウェーで戦没した赤城の機関が停止した原因の一つに排煙と吸気の不良があったと言われています。
もっとも、戦没の一番の原因は排煙よりも機関室や缶室への吸気不十分にあった様ですが・・・」
「だが、兵器を造るにあたってはあらゆる事態を想定するものだろう?艦の傾斜などいくらでも考えられると思うのだが。」
「一応、艦が傾斜した場合のために煙突上部に簡単に取り外せる蓋がしてあり非常時にはそれが外せるようになっていました。
これは赤城や加賀だけではなく、他の横向き煙突を採用したほとんどの艦に採用されているはずです。」
煙突上部から排煙を逃がす図
「結局、横向き方式の煙突とやらは使えたのか?」
「使えたからこそ採用されたのだと思いますよ。
日本軍が採用した横向きの煙突には海水を利用した排煙冷却機構も備わっており、さらに排煙の影響を小さくする事が出来ます。
ちょっと話は横道に逸れますが、改装前の加賀はイギリスのアーガスにも採用されていた独特の形態の煙突を装備していました。」
空母・加賀(改装前)
煙突の簡略図 上から見た図
「なんだこりゃ?」
「これは両舷から煙突を甲板の後方まで伸ばし、最後方でやや外側に傾けて排煙が着艦に与える影響を軽減しようとしたものです。」
「だが、改装前という事は・・・」
「残念ながら。この方式では期待された効果が得られませんでした。
また、煙突を艦の外側を伝わせる事で、その内側の居住区が排煙の影響で高温になってしまうという欠点も露呈されましたしね。
おまけに煙突の重量も無視できるものではありませんし・・・なにより排煙が航空機の運用に支障を与えては何の意味もありません。
この方式は完全に企画倒れとなってしまい、加賀は不都合の出ていた多段飛行甲板も含めて大幅に改装され・・・」
「も〜!レイったら、あたしの台詞とってばっかり〜!」
「謝罪汁!賠償汁!」
「す、すみません。つい・・・」
「だが、お前達は雑談していたのだろう?講師役であるのに職務放棄してどうする。」
「雑談じゃないもん!ちょっと講義に彩りをって思っただけだもん!」
「そ〜だ!そ〜だ!」
「・・・では、後はお任せします。」
「へ?後って?」
「授業の続きですけど・・・」
「え〜、いきなり言われたってわかんないよ〜。それに、どこまで話が進んだのかも知らないし〜。」
「どうでもいい話をしてるからだ。」
「・・・先程まで行っていたのは、前回の授業で説明不足で終わってしまった帝国海軍の横向き煙突についての説明です。
授業の流れとして考えると、次は他国の煙突配置について解説していくのが妥当かと思いますが・・・」
「たこく?」
「アメリカなりイギリスなり・・・この時期に関しては他の国は除外しても良いでしょうけど、そのあたりはお任せします。」
「じゃ、アメリカの空母の写真でも出そっか。はい。」
アメリカ海軍 空母・レキシントン
「で、これが何なんだ?」
「アメリカの空母。」
「それは聞いたから解る。私が聞いているのは、この空母には何か特徴があるのか?って事だ。」
「ググれ。」
「黙れ!ググって終わらせるつもりなら、なんのための授業だ!」
「え〜と・・・じゃあ、煙突デカすぎ?」
「それはお前の主観だろう!いい加減に真面目にやれ!」
「いいかげんなのか真面目なのかどっちなんです?」
「そういう意味じゃない!お前は黙ってろ!」
「(´・ω・`)ショボーン」
「・・・上記のレキシントンは巡洋戦艦として建造される予定のものだったのですが
条約関係の都合により空母へと転用される事になった艦で、同型艦にサラトガがあります。
また、当時のアメリカ海軍の空母としては珍しく密閉式の格納庫を持っているのが特徴の一つと言えますね。」
「煙突の配置は直立式なのだな。」
「アメリカの空母は日本の空母と違ってトップヘビーになりづらかったというのが直立煙突を採用した理由でしょう。
友鶴事件があったわけでもありませんし。」
「フフン。この時点で直立煙突採用してんだから、アメリカの方が空母に関して先見の明があったって事よね。」
「・・・そうでもありませんよ。こちらをご覧下さい。」
アメリカ海軍 空母・レンジャー
「これは?」
「これも条約の都合により試行錯誤の上で生み出された空母・レンジャーです。
艦の後方に煙突が6本設置されているのが分かるかと思います。」
「レンジャー!」
「いきなりどうした?」
「某国のある部隊では返事はレンジャーで行うとか。トリビアでやってた話です。」
「レンジャー!」
「あんたら・・・」
「思うのだが・・・そのレンジャーとやらの空母、煙突が着艦の邪魔にならないか?」
「あ、それはだいじょぶだよ。いざってときには横に倒せるようになってるから。」
「( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー」
「だが、気流の問題はどうする?位置的には影響をかなり受ける様に思えるんだが・・・」
「知らんがな(´・ω・`)」
「お前には聞いてない!」
「気流については芳しくなかった様です。それに、このレンジャーは空母の成功例と言うわけではありませんからね。
今後の空母建造の参考にはなったと思いますが、これはあくまで空母建造が試行錯誤の段階であった事を証明するためのものです。
どこの国もさほど変わらないんですよ。空母についてはまだまだ手探りの状態なんですから。」
「む・・・」
「またですか?いい加減に飽きません?」
「あんたは黙ってなさいよ!」
「煙突に関しては各国とも、まだ完成形には至っていませんが日本は横向き、アメリカは直立が基本となっていきます。
イギリスもどちらかと言うと直立式を採用するようになっていきますね。」
「今、思ったんだけどさ・・・」
「どした?」
「また、くだらない話じゃないだろうな。」
「酷っ!あたしだってちゃんと考えてるもん!」
「で、何がどうした?」
「あ、そうそう。倒す事の出来る煙突をちゃんとしたトコに置いとけば良いんじゃないかなって思ったの。」
「はい?」
「だからさ、さっきまで煙突が横とか縦でどっちが良いかって話してたでしょ?
それだったら、ちゃんとしたところに倒す事が出来る煙突を置いておけば問題解決じゃん。
横にしとけば邪魔にはならないし、船が傾いたら立てちゃえば問題無いし♪」
「・・・・・。」
「どうしたんです?ハトが豆鉄砲食らったような顔して。」
「いや、プルにしては珍しくマトモな事を言ってるから・・・」
「だから、ちゃんと考えてるって言ったじゃん。」
「だが、確かに・・・」
「一理あるわな。」
「残念ながら・・・考えとしては良いのかもしれませんが、実際には起倒式煙突の空母はそう多くはありませんでした。」
「え〜、なんでよ?」
「以前紹介した鳳翔にも起倒式煙突は採用されていましたが、
実際に運用してみると故障が多く期待された効果が得られなかったのです。
また、煙突を起倒させるための機器の重量も無視できるものではありませんでしたし・・・
他の国についてはよく分かりませんが、このタイプの空母をあまり見かけない事から考えると、やはりあまり芳しくなかったのでしょうね。」
「な〜んだ。良い方法だと思ったのにな〜。」
「( ・ω・)σ)ω`)∩ ドンマイ 」
「さて、次はアメリカ海軍の空母ヨークタウンを・・・」
「ぶ〜・・・」
「あ・・・」
「ファースト。あんた、何度もなにやってんのよ。今はプルが説明役でしょうが。」
「別に悪気があったわけでは・・・」
「あったりまえでしょ!そういうのは悪気が無いから性質が悪いのよ!」
「そーだ!そーだ!」
「ひし形うるさい!」
「(´・ω・`)ショボーン」
「・・・分かりました。これからは喋らないようにします。」
「待て待て。それは極端すぎるだろう。プルだけで説明が成り立つとは思えん。」
「同感だな。」
「適度に説明、適度にダンマリで良いんじゃないか。それならなんとかなるだろ。」
「さすがサキエルさん。私より年上さんなだけありますねぇ。」
「確かに俺は第三使徒だが・・・年上って言うのか?」
「あの、私はどうすれば・・・?」
「ん〜・・・、じゃあ、説明してて分からなくなったらレイにお願いするね。
いざって時以外はあたしが頑張る様にするからさ。」
「ずっといざって時が続く気がするが・・・」
「も〜!プルツー茶々入れない!」
「では、説明の続きを聞こう。」
「え〜と、どこまで話が進んでたんだっけ?」
「アメリカの条約型空母、レキシントン・サラトガとレンジャーまでです。基本的には煙突の話くらいしかしていません。」
「ところで条約型ってのは?」
「え?もしかして、あたしに聞いてんの?」
「当然だ。お前が講師役をやりたいって言ったんだろう。」
「そんなの、あたしが知ってるわけ無いじゃん♪」
「笑って言う話か!やるなら真面目にやれ!」
「やだなぁ。条約って言ったらワシントン条約 に決まってるじゃないですか。」
「そうそう♪」
「それならそうと最初から答えていれば良いものを・・・」
「待て。ワシントン条約とは動植物保護を目的とした条約だろう?混同しないように区別した方が良い。
艦船の保有量を取り決めたのは、確かワシントン海軍軍縮条約だったと思うが・・・」
「な・・・!」
「あ〜あ、マシュマー様ったら、ホントの事言っちゃ面白くないじゃん。」
「ネタばらし(・A・)イクナイ!」
「お前ら!人を馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
「ウゾダ、ドンドコドーン!」
「ウェ━━━ヽ( 0w0)ノ━━━イ!!!!」
「黙れ! 」
「話がちっとも進まないな。」
「・・・・・。」
「私が言うのもなんだけど、そろそろ話進めたら?本当にどこまで説明されたのか忘れちゃいそうだし。」
「はぁ〜い。」
「・・・で、さっきの条約型ってのは?」
「え〜とね・・・なんだっけ?」
「綾波さん、出番で〜す♪」
「もう出番かい・・・。」
「・・・それでは簡単に説明していきましょうか。
まずはワシントンで締結された軍縮条約における空母に関する事項はこちらです。」
ワシントン軍縮会議
空母保有合計排水量
日本・81000t アメリカ・135000t イギリス・135000t(他省略)
一艦における排水量
10000〜27000t
例外として二艦に限り33000t
備砲
8インチ以下(他省略)
「なにこれ?」
「ワシントンで行われた軍縮会議で決められた空母に関する項目ですが・・・」
「ふ〜ん。」
「・・・お前、本当にやる気あるのか?」
「それでさ、排水量がどうとかって何?」
「・・・人の話を聞け。」
「合計排水量というのはその名の通り、その国に認められている空母を保有出来る排水量の総量です。
排水量というのは以前にも少し説明しましたが、艦の重さと認識していただければ問題はありません。」
「え〜と・・・、じゃあ、その下の一艦のなんとかは?」
「それは、空母1隻に使用する事の出来る排水量が10000〜27000tの間という事です。
日本の場合は81000tが上限ですから、例えば20000tで4隻造るも良し、10000tで8隻造るも良し・・・という事になるわけですね。
2艦のみ33000tという例外規定は、前述の赤城や加賀、レキシントンやサラトガのために特別に定められたものです。」
「でもさ、日本って排水量を誤魔化してたって話を聞いたんだけど。」
「そうなのか?」
「そーよ。手元の資料だとアメリカは条約に忠実だったのに、
日本はそういう事してて情けないみたいな事書いてあるもの。」
「排水量に関しては、日本だけではなくアメリカも誤魔化していたみたいですがそれが何か?」
「む・・・」
「うはwwww瞬殺テラワロスwwwwwww」
「るさい!」
「少し、哀れな気がするが・・・」
「るさいっつってるでしょうが!」
「ちなみに排水量には次のような種類があります。」
基準排水量
船のみの重さ
(ワシントン軍縮会議以降排水量の基準となる)
常備排水量
弾薬3/4、燃料1/4、水1/2を搭載した状態での重さ
公試排水量
弾薬満載、燃料・水を2/3搭載した状態での重さ
満載排水量
装備品を全て積んだ状態での重さ
「んな、ググればすぐに出てくる様な話を得意気に語るんじゃ無いっての。」
「別に得意気になってるわけでは・・・」
「どーだか。」
「ググれば玉砕も回避できたでしょうに・・・」
「るさいって言ってるでしょ!アンタ、少しは黙りなさいよ!」
「ところで、排水量が空母の話と何か関係があるのか?」
「・・・先程の排水量に関しては知識の一つとして覚えておいていただければ幸いです。
ワシントン軍縮会議において排水量の上限が決められてしまったため、以降の空母設計にも影響が出てきたのです。」
「それじゃ、ここからはあたしが説明しま〜す♪」
「同志エルピー・プル(さん)キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!」
「・・・お前が説明するのか。」
「正直、不安だが・・・」
「だいじょぶだいじょぶ、多分どうにかなるから♪」
「だと良いんだけど・・・」
「・・・・・。」
「じゃ、こちらの写真をご覧ください。」
空母・龍驤
「これって何度か見た事あるが・・・これがどうした?」
「え〜と、小さい空母で出来るだけたくさんの飛行機を積めるように考えたのがコレなんだって。
だからホントにこれでだいじょぶなの?って思えるくらいにバランス良くないでしょ?」
「まぁ、確かにトップヘビーと言われればそう見えるが・・・。」
「なんで、こんなバランス悪い空母を造ってんだか。」
「さぁ?」
「さぁ?って・・・おい。」
「・・・先程の軍縮条約が影響しています。
出来るだけ小さな排水量でより多くの艦載機を積むようにするというのが日本軍の方針でしたが、
条約では10000t未満の空母は条約における空母の規制対象から外れていたのです。
ですから、10000t未満の空母をうまく造れれば、条約上では不利でも戦力はうまく補完できるはずでした。」
「はず?」
「残念ながら、ワシントンの次に行われたロンドン会議で補助艦艇の規定が行われたのですが
10000t未満でも全通式の飛行甲板を持つ艦は空母とみなされる事になってしまったのです。
このため、10000t未満で空母を建造する利点が無くなってしまいました。」
「うまくいかないものなのだな・・・。」
「で、色々あって日本が次に造った空母がコレ。」
空母・蒼龍
「蒼龍・・・」
「何よ?」
「これも条約型とかいうやつか?」
「そだよ。なんか、この蒼龍って最初の計画から色々変更があってこの形になったんだって。」
「一応聞いてみるが・・・色々な変更とは何だ?」
「え〜とね・・・、最初はさっきの龍なんとかみたいにたくさんの飛行機を積もうとしてたんだけど、友鶴事件だっけ?
それがあってしょーがないから計画変更、あんまり冒険しないように普通の空母にしたんだってさ。」
「・・・・・。」
「何、呆けてんのよ。」
「いや・・・、プルにしてはマトモな答えが返ってきたのでな。少し感心しただけだ。」
「へへ〜、スゴイでしょ。」
「ところで蒼龍って空母に特徴はあるのか?」
「地味な設計が特徴なんですよ。惣流さんは。」
「字が違うわよ、字が!アンタわざとやってるでしょ!」
「ウェ━━━ヽ( 0w0)ノ━━━イ!!!!」
「くぬぅ〜、こんのひし形〜!」
「ホント仲が良いんだな、お前ら。」
「良かないわよ!」
「話、続けるね?で、さっきの蒼龍ってのと同じ様な空母がコレ。」
空母・飛龍
「これも条約型か?」
「ん〜とね、これはなんか違うんだって。」
「違うって何が?」
「う〜・・・」
「綾波さ〜ん♪」
「・・・こちらの飛龍は蒼龍の計画変更からなる建造の遅れから、条約明けの完成が濃厚となってしまいました。
最初の計画としては条約型空母でしたが、実際に出来上がった飛龍は当初予定されていた排水量よりかなり大きくなっているのです。
ですから、条約型空母か?と聞かれても計画では条約型でも出来上がったものは違いますとしか言い様がありません。」
「で、長々と日本の空母の説明してるけどアメリカのは?」
「え〜とね、アメリカの空母は・・・」
「キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン♪」
「ちょっと!ヘンなトコで授業を止めるんじゃないわよ!」
「時間厳守ですよ。時間厳守♪」
「白々しい事を言うんじゃないわよ、アンタわざとやってるでしょ!」
「時間にルーズな人は他の事にもルーズになりやすいって話、知ってます?」
「きいた風な事を言うんじゃない!」
「ん?どうなんだ、とりあえず休憩か?」
「ん・・・、じゃそ〜いう事で♪」