「・・・・・。」
「え〜と、それじゃ気を取り直して次にいこうか。」
「・・・すみません。私のせいで変な事になってしまって。」
「なに、柄にも無く落ち込んでんのよ。アンタはそういうキャラじゃないでしょ。」
「だって・・・、さっきの事でお兄ちゃんが物欲王であるかの様に思われてしまったら・・・それも私のせいで・・・」
「なんでそこで俺が出てくるんだ?つーか、お兄ちゃんは止めろって。」
「物欲王って何よ・・・。」
「そこまで落ち込むことは無いよ。
この辺の敵ってお金結構落としてくれるから、少し戦闘すればドッグシステムの分なんてすぐに貯まっちゃうし。」
「そうそう。それに色々やる事も増えてくるから落ち込んでる暇なんかないよ?」
「・・・わかりました。」
「前回はこの街に着いたところで終わりだったのよね。」
「そうですね。」
「で、これからどうすんの?ほとんど文無しになってるけど。」
「地道に戦闘でもしてきます。チハたんの装備は一応整ってるので・・・」
「そ・の・ま・え・に。いつも通りの情報収集してみたらどうかな?」
「え、でも・・・ドッグシステムを買わなきゃならないんですよね?」
「大丈夫。すぐに買った方が良いのは確かなんだけど、そこまで慌てて買わなくても平気だからさ。
そんなに肩肘張らないで、モンスターハンター家業を楽しんでいこうよ?」
「はい。」
・
・
・
「どうでした?」
「え〜と、色々ありましたよ。
確か、東の方に車があって貰えるかもしれないという話と・・・お尋ね者のモンスターが東の橋のあたりに出る事ですね。」
「それだけ?」
「いえ、他にも・・・そうそう。どこかのおぼっちゃんが街を出たがっているという話がありました。
雰囲気的に2人目の仲間になりそうな人っぽいです。後は・・・」
「何よ?」
「・・・ドッグシステムが便利だって情報です。街の人もちゃんと知ってるみたいですね。」
まだ持ってません(´・ω・`)
「落ち込まない落ち込まない。とにかく、これからやる事は大体分かったと思うけど・・・どうする?」
「う〜ん・・・、そういえば転送装置で故郷に帰った方が良いとかって話もありましたよね?」
「そういえば、そんな話もあったな。」
「じゃあ、とりあえずそれから始めたいと思います。やっておいた方が良いんですもんね?」
「そうだね。このゲームで一度も全滅しない自信があるなら話は別だけど。」
「お兄ちゃんを演じている以上、負けたくはありませんが・・・
この世界だと何が起きるかは分かりませんし、とりあえず帰ってみます。」
「ちょっと待った。その酒場なんだけどよ・・・店の中にある茶色いのと灰色の変なモンって何だ?」
「う〜ん・・・、多分ジュークボックスとゲーム機の事だと思うけど・・・」
気分を変えたい時に ご利用は計画的に
「ジュークボックスは音楽を変える機械。
ゲーム機の方はカエルのレースにお金をかけるギャンブルみたいなものだね。」
「へぇ〜、こんなモンまであんのか。」
「ゲームには関係ない、気晴らししたい時に使うものみたいですね。」
「気晴らしでゲームしてんのに、そのゲームの中で気晴らしって・・・よく分からんけど。」
「そうでもありませんよ。
ゲームと言ってもやらなければならない事とか面倒な事も出てくるじゃないですか。
そういうのをしてて疲れた時に・・・って感じで使うんだと思いますよ。」
「面白そうじゃない。カエルのレースやってみなさいよ。」
「そうそう。まるで某有名RPGのスライムレースみたいよね〜♪」
「あの・・・掛け金が100G必要なので・・・」
「何よ、肝心な時に!」
「今回は見逃したげるけど、次に来た時はちゃんとやりなさいよ!」
「はい・・・。」
「で、これからどうすんだっけ?」
「転送装置で一度故郷に帰るんですよ。え〜と・・・ここみたいですね。」
「右の端末を調べると行き先を決定できるからね。その後で中央の機械に入ると移動できるから。」
「は〜い。」
「さて、帰ってきましたけど・・・。ところでどうして転送装置で帰って来ないと駄目なんですか?」
「その入り口に立ってる老人なんだけど、後ろから話しかけないとどいてくれないんだよね。」
「どいてもらわないと駄目なんですか?」
「あのね。このゲームって全滅すると故郷へ強制的に帰ってきちゃうんだけど、
仮に戦車とかに乗っていても、戦車とかは置き去りにして戻ってきちゃうんだよね。
今はまだ近所だから良いけどゲームが進んでから全滅とかしちゃうと面倒くさい事になっちゃうから・・・。」
「ドッグシステムは?」
「戦車置き去りにしちゃうのでは・・・使えませんよね?」
「それもそうか・・・。」
「まぁ、余った戦車にドッグシステムを積んで故郷に待機させておくって手もあるとは思うけど・・・まだまだ先の話だからね。」
「ところで、故郷に帰って来た目的ってもう終わりですか?」
「そうだね。一度転送装置で帰って老人をどかしちゃえばもう大丈夫だし。」
「でも、せっかくですからお姉ちゃんに会いに行っておきましょう♪」
「行く必要ねーなら別に行かなくても良いだろ。HPとかも減ってないんだからな。」
「あれ・・・?どうしたんです?」
「どうしたもこうしたも無い。いい加減、マトモにゲームを進めた方が良いと思っただけだ。」
「もしかして・・・反抗期とか?」
「どっから出てきたんだ、その話。脈絡ねーし。」
「たいがいの子供が初めて自分の力でする行動って保護者への反抗でしょ?
自我の存在の確認・・・同時に保護者にとっての試練でもあるのよ。無事、通過儀礼が終わったって事じゃない。」
「保護者って何だ!つーか、なんで女口調なんだよ!」
「さすがゼルエル様、何もかもお見通しなのね。」
「ね〜♪」
「あら?私は統計学的に言ったまでよ。」
「何処の統計学だ!絶対間違ってるぞ、お前ら!大体、通過儀礼ってなんだ!」
「お姉ちゃんへの反抗ですよ。」
「さぁ、盗んだバイクで走り出さないと。」
「あ、駄目ですよ、ゼルエルさん。バイクを盗んだら窃盗になっちゃいます。」
「すみません。私とした事が・・・」
「歌なんだからそこまで目くじら立てんでも・・・」
「駄目です。もしお兄ちゃんが窃盗で捕まっちゃったら洒落にならないじゃないですか。
免許も持ってないはずですからさらに罪が重くなっちゃいますよ。」
「なによ。それじゃ教習から始めなくちゃならないじゃない。」
「手間が掛かるわねぇ〜。」
「地球に帰ったらさっそく教習所に行きましょうね♪」
「なんで教習の話しになるんだ!話の繋がり方がおかしいだろ!」
「あんたも大変ね・・・。すっかり遊ばれちゃってるじゃない。」
「ま、とりあえず、やりたい事やったらさっきの街へ戻ってね。他にも色々やる事あるからさ。」
「はぁ〜い♪」
多少の画像の使いまわしは(ry
「さて、次は仲間になりそうなおぼっちゃんの捜索をしましょう。」
「ところで、その人を探す手がかりとかってあるんですか?」
「はい。なんでもウリウじいさんという人のところに入り浸りになってるとか。
これでもう8割方見つかったも同然ですよね。」
手がかりゲット
「でも・・・。」
「何か問題でも?」
「そのウリウじいさんという人がどこに居るのか分からないんです・・・。」
「をい!それじゃ見つかってないのと一緒でしょうが!8割どころか1割も見つかってないでしょ!」
「いや、一応手がかりはあるだろ。街外れに住んでるって言ってるじゃねーか。
つまり、この街の近辺には居るって事だろ。」
「あ、それもそうですね。ありがと、お兄ちゃん♪」
「・・・お兄ちゃんは止めろ。」
「そういえばさ、この街の他にも近くに建物あったわよね。そこじゃないの?」
「どれどれ・・・あ、確かにそれっぽいですね。行ってみましょう。」
「やはり、街ではなく1つの建物の様ですね。」
「ですね。試しに入って・・・え?」
唐突です。
「な・・・なんなんでしょうか、この人・・・」
「けんたって、思いっきり日本人テイストな名前ね。」
「なんとなくツッコミ役のクマを思い出すわね〜。」
「なにそれ・・・。」
「そんな暢気な事を言ってる場合じゃありませんよ。ほら!」
人の戦車を勝手に乗り回してます。
「木の周りをグルグル回ってますね。」
「ぐ〜るぐるまわ〜る〜♪ぐ〜るぐるまわ〜る〜♪」
「をい、暢気に歌ってる場合かい。」
「それもそうですね。とりあえず静止しないと・・・!」
「この人、どういう人ですか?人の戦車を乗り回した挙句に仲間にして欲しいなんて・・・」
「そういうヤツなんだろ。気にすんなよ。」
「・・・・・。」
「どうしました?」
「さぁ、お仕置きの時間だよ。ベイビー。」
「ちょっと待て!それ加粒子砲だろ!ゲームでマジギレするな!」
「だってこの人がいけないんですよ!謝りもしないでぶしつけに変な事言い出すから・・・!」
「だからってマジギレして良い理由にはならんわよ。」
「そうですよ。はた迷惑な。」
「せっかく仲間になってくれる人なワケだし・・・細かい事は気にしない気にしない♪」
「また、はいといいえの選択肢が出てますね。」
「まぁ、一応ね。はいを選べば仲間になってくれるんだよ。」
「ここは当然いいえでしょう。こんな人、こちらから願い下げです。」
「へ?」
「む・・・」
「いいえを選ぶと戦車返してもらえないんだよね。だから仲間にするしかないんだけど・・・」
「・・・・・。」
「どしたの?押し黙っちゃって。」
「オレをなめるなァッ!大魔王ォッ!!」
「たわけ。」
ゴスッ(殴打音)
「いたっ!」
「誰が大魔王よ。いい加減、話進めなさいっての。」
「正直、この人の事好きになれそうにありません。
人の戦車を乗り回しただけじゃなく、仲間にするのを断ったら戦車を返さないなんて・・・ワガママにも程がありますよ。」
「おぼっちゃんだもの。そんなモンよね〜。」
「そうよ。それにゲームなんだから別に良いじゃない。」
「そういう問題じゃありませんよ。ゲームであろうとやっぱり最低限のマナーは守らないといけないと思います。」
「アンタって意外とモラルとかにうるさいのね。」
「そういえば人の家の木箱を空けるのも否定してましたからね。柄にも無く。」
「う〜ん・・・、このゲームって仲間になる人を選べるわけじゃないんだよね。
それに、一人旅ってのも色々大変だから、仲間にしちゃった方が良いと思うよ。一応、メカニックだから役に立つし。」
「でも・・・」
「このままじゃ話が進まねぇんだから諦めろ。」
「・・・分かりました。」
「それじゃ、また少しの間はレベル上げも兼ねて戦闘だね。」
「え?今のお兄ちゃんのレベルじゃ駄目なんですか?」
「いや・・・あの、相方がレベル1だからさ。何するにしてもとりあえずサキエルと同じくらいにはしておかないとね。」
「・・・気が進みません。」
「いつまでも駄々こねてんじゃないわよ。ドッグシステム買うにしてもザコ戦やんなきゃなんないんだから割り切りなさいよ。」
「・・・はい。ところでちょっと気になったんですけど・・・」
「どしたの?」
「戦車ってどうやって2人で乗るんですか?さっきからやってるんですけど、チハたんに1人しか乗れなくて・・・」
「へ?この世界の戦車って1人乗りだよ。だから・・・今の状態だともう1人は徒歩になっちゃうかな。」
「そうなんですか?じゃあ、仕方ありませんよね・・・。」
「何が?」
「メカニックさんには徒歩で冒険してもらいましょう。私としても不本意なのですが仕方ありません。」
「ちょっと待て!それじゃ俺が冷酷なヤツみたいじゃねーか!メカニックを戦車に乗せてやれ!」
「ええ〜!」
「その辺りは諦めちゃって。この辺の敵ってある程度のレベルがないとキツイからさ。
レベルが足りないなら戦車に頼るしかないんだよ。」
「むぅ・・・」
「そんなに戦車を使わせるのが嫌なら・・・
一応、手が無い事も無いんだけど・・・聞いてみるかい?」
「何かあんの?」
「さっきの街の戦車の装備売ってるお店の隣に別のお店があるんだけど・・・」
多少の(ry
「Rって書いてあるお店ですか?」
「そう。そのお店って戦車を貸し出してくれるレンタルタンクのお店なんだ。」
「戦車のレンタル・・・?そんなのまであんの?」
「すごい世界ですね。兵器を普通に貸し出すなんて。」
「でも、レンタルなんだからさすがに有料でしょ?」
「あらあら。今のサキエルは文無しだから借りるのはムリよねぇ。ほーっほっほっほ!」
「・・・一応言っておくが俺は文無しじゃねーぞ。」
「サハクィエルさん、そんなにブルー将軍が好きなんですか?」
「うるさいわね!オカマは関係ないって言ってるでしょ!」
「レンタルタンクそのものは借りるのはタダなんだ。
しかも、期間が決まってる事も無いから、その気になればいつまでも乗り続ける事だって出来るんだよ。」
「それじゃ、レンタルタンクがあれば十分じゃん。」
「そこはそれ。借りるのにお金はかからなくても、収入から一定のパーセントで使用料を差っ引かれちゃうんだよね。
それに装備の変更とか改造は出来ないし、どこか損傷したら勝手に返還されちゃうし。」
「じゃあ、わざわざ借りる必要もねぇな。しばらくはけんたってのを戦車に乗せてザコ戦だな。」
「良いんですか?」
「他に方法が無いならしゃーねーだろ。」
・
・
・
「なんか、ものすごく億劫なんですけど・・・」
「つべこべ言ってないでちゃんとやりなさいよ。レベル上げなきゃどうしようもないんだから。」
「とりあえずドッグシステム買えるくらいまでは頑張ってみて。」
「でも、戦車があるんですし、レベルが低くてもそうそう苦戦する事は無いと思うのですが・・・」
「ウフフ・・・、甘いよラミエルさん。戦車だけでやっていけるほどこの世界は甘くないんだよ。」
「え?」
「まぁ、とりあえずレベルは上げておいた方が良いと思うよ。何かとね。」
「甘くないって台詞を聞くと、マジンガーの中の人を思い出すわね。」
「ああ、あのいつも機体を甲児さんに取られてしまう不憫な人ですか。」
「何の話をしてんのよ・・・。」
「ところでレベル上げたら次はどうするんです?」
「私に聞いてるんですか?」
「それはまぁ・・・そうなんですけど。」
「さっきの街で東にクルマがもらえる所があるという話を聞いたのでそこへ行ってみようかと。
いつまでもお兄ちゃんを徒歩で冒険させていては申し訳がありませんし。」
「・・・お兄ちゃんは止めろって。」
「一応、ツッコミは入れるのね。」
「沈黙は肯定と見なされるもんだろ?とりあえず言うだけは言っておかねぇとな。」
「ラミエルさん、いつまでレベル上げをするつもりですか?ドッグシステムを買うお金はもう貯まってますよ?」
「あ、ホントですね。ついうっかり。」
念願のドッグシステムを手に入れたぞ入れるぞ!
「これで一安心ですね。」
「アンタが変な事しなけりゃとっくに買えてたのにね。」
「それは言わないで下さい。これでも反省してるんですから。」
「それじゃ、もうちょっと戦闘してから東へ移動だね。」
「え?まだ戦わなきゃ駄目なんですか?」
「出来れば、人間用の装備品も買っておきたいところだからね。ほら、けんたってまだ素手だから。」
「・・・メカニックの人、この世界で生きているのに武器を何も持ってないんですか?」
「そりゃおぼっちゃんだもの。」
「すごく面倒なんですけど。」
「でも、一応買っておいてあげた方が良いと思うよ。素手のままじゃ後々困るだろうしね。」
「それでも・・・、なんか嫌です。」
「アンタ、本当にけんたが嫌いなのね。選り好み出来る立場じゃないってのに。」
「まぁ、新しい武器買ったら自分のショットガンを渡してあげるって方法もあるし。
自分の装備を新しくすると思えばそんなに気にならないでしょ?」
「それも・・・そうですね。」
・
・
・
「さて、そろそろ行きましょうか。今度こそ準備も整いましたしね。」
「でも買ったのは武器だけよね。そんなんで大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ。
今回購入したのは44マグナム、世界で一番強力な拳銃だってダーティハリーの人も言ってましたし。
これさえあれば恐れるものなどありません。」
「知らんわい。」
「それじゃ、とりあえず街を出て東へ移動だね。」
「あれ・・・?そういえば・・・」
「またくだらない話じゃないでしょうね?」
「いえ。ちゃんとした事ですよ。
確か、東の橋でおたずね者が出てくるという話を聞いた様な気がして・・・東の橋ってここですよね?」
「そだよ。」
「普通にエンカウントする敵の中に混じってるから、もし今の状態で出会っちゃったら運が悪かったと思うしかないね。」
「そんなに強いんですか?」
「強いって程でもないんだけど・・・ほら、サキエルって徒歩じゃん?
何かしらの乗り物に乗ってないとちょっと大変だと思うんだよね。」
「では、メカニックの人にはチハたんから降りてもらって
代わりにお兄ちゃんに乗ってもらいましょう。何かあってはお姉ちゃんに対し申し訳ありませんし。」
「そこまで過保護にすんなよ。まるで俺が半人前みたいだろ。」
「だって、ねえさんのタオルを後生大事に持ってるじゃない。」
「そうよねぇ〜。サキエルってシスコンだものね〜♪」
「誰がシスコンだ!それは俺じゃなくてこのゲームの主人公だ!
ラミエル!お前のせいで誤解されてるじゃねーか!」
「そんな・・・!私、お兄様に喜んでもらおうと思って一生懸命考えたんですよ!」
「一生懸命考えるな!」
「何気にお兄ちゃんからお兄様に格上げされてますが。」
「エヘへ、それは言葉の綾というやつですよ。」
「戦車から降ろされかけてるけんたさんの心配は誰もしないんですか・・・?」
「あ〜、そういえばいたわね。そんなヤツ。」
「扱いがすでに過去の人になってますね。」
「どうでもいいから、とりあえずそのまま行け。妙な事考えなくていいからよ。」
「分かりました。お兄様がそこまで言うのなら・・・このまま先に進みましょう。」
「なんか、近代的な雰囲気がしますね。」
「ここが・・・車が貰えるってトコなの?」
「言っちゃって良いの?」
「あ・・・それもそうか。」
「きっとここで貰えるんですよ。東って言われてここまで来たんですから。
とりあえず中に入ってみましょうか。」
「アンタってつくづく詐欺に引っかかるタイプに思えるわ・・・。」
「ここは道なりに進んでいけばオッケーかな。」
「分かりました・・・あれ?ここにも敵が出てくるんですか?」
「敵って言うか、セキリュティーシステムなんだけどね。」
「でも、チハたんがいるから問題ないですね。いざとなれば主砲もありますし。」
「そうでもないんだよ。ほら。」
戦車では進めません。
「これ・・・降りなきゃ駄目なんですか?」
「そだね。ベルトコンベアーの上は戦車乗れないし。」
「さっきの敵って結構強かったんですけど・・・
あ・・・、だから人間用の装備が必要だったんですね?」
「そゆこと♪」
「もしかして・・・あれが貰えるかもしれない車なんですか?」
「見た感じ戦車では無さそうですが。」
「まぁ、手に入れられる車は戦車だけじゃないってとこだね。とりあえず車は必要だし。」
「そうですね。」
「でも、壁だけでドアらしいものが見当たりませんね。」
「こっちの道ってハズレだったんでしょうか?」
「そうでもないよ。ほら、そこのピンク色の部屋の奥へ行ってみて。」
「部屋の奥・・・え〜と・・・あ!」
「ここの社長さんがいますね。」
「見ず知らずの人間が尋ねてきてクルマが欲しいって言っても
普通、そんな戯言に耳を貸すモンでもないでしょうに。」
「大丈夫だよ。ほら、よくあるRPGとかでも王様が単なる来訪者にいきなり悩みを打ち明けたりしちゃうでしょ?」
「姫が魔王にさらわれちゃったりとかですね。」
「今時、そんなベタなストーリー無い気もするけど・・・」
「まぁ、深い事は考えないようにしようよ。ほら、クルマ貰える事になったし。」
「よく分かりませんが良かったですね。」
「俺に言われても返事のしようがないぞ。」
「それじゃ、とりあえず2階に戻ってから別の階段で3階に移動だね。
セキュリティも出てくると思うけどなんとか勝てるはずだから頑張ってね。」
「了解です。」
・
・
・
「車の場所へたどり着けたのは良いとして・・・名前、どうしましょうか?」
「何も考えてなかったのかよ。」
「戦車だったらいくつか考えてたんですけど・・・バギーとなると・・・」
「バギーちゃんなんかどうです?」
「それだとなんか青猫ロボの出てくる映画を思い出しますね。」
「じゃあ、ハンヴィーはどうでしょう?」
「あーるぴーじー!」
「そのネタ分からんって。」
「う〜ん・・・、それじゃ2番目に手に入れた車という事でニゴウキにします。」
「をい!なんでそーなんのよ!」
「だって、ハンヴィーは分からないんでしょう?それじゃアスカさんのお気に入りの名前にしようかと思って♪」
「そんな、変な気を使わなくて良いって・・・あ!」
「もう決定しちゃいましたよ♪」
「これからのニゴウキの活躍にご期待下さい。」
「出来るか!単なるバギーでどうしろってのよ!」
「そうでもないよ。初期装備には結構使えるのが装備されてるんだよ。」
「という事で貰うものも貰ったし帰ろっか。」
「そういえばどうやって帰るんですか?ここ、戦車用の通路なんてありませんでしたけど・・・」
「窓から外へダイブしちゃえば良いんだよ。それを繰り返していけば1階に降りられるから。」
「それ、なんてナイトライダー?」
「だから分からんってば。」
「そうそう、さっき降りたチハたんもちゃんと回収してかなきゃ駄目だよ。」
「あ、そういえばそうですね。」
「それじゃ帰りましょうか。」
「それも良いんだけど・・・ニゴウキの初陣にお尋ね者を倒してみない?」
「ちょうどこの辺で出没するはずだからね。」
「出没って言ったってそんなに都合よく出てくるはずが・・・あれ?」
「・・・うそ!出ちゃいましたよ?」
「こういう事もあるんだよ。冗談抜きにね。」
「いきなりボス戦の音楽が流れたからビックリしちゃいました。」
「で、勝てんの?」
「チハたんの主砲とニゴウキの副砲で十分勝てるかな。
特に、バギーの初期装備のガトリング砲はグループ全体に攻撃出来るから使えるんだよ。」
「へぇ〜。」
「あ、ホントに強いのね。ニゴウキのくせに。」
「なんか、その引っかかる言い方止めなさいよ。」
「そうこうしてるうちに勝っちゃいましたね。なんか拍子抜けしちゃいました。」
「それじゃ、ポブレ・オプレの街に帰ろっか。せっかくだからドッグシステムで帰っちゃってもいいよ。」
「そういえばそんな道具もありましたね。うっかり忘れちゃってましたけど。」
「街に帰ったらいつも通り、戦車の弾薬、装甲タイルの補充、修理。
後は、今回は白兵戦もしたから宿屋で休んでおいた方が良いだろうね。」
「じゃあ、せっかくですから故郷に帰りましょう。宿屋でお金払うなら家で休んだほうがお得ですもんね。」
「宿屋の代金なんて大したもんじゃないでしょうに。」
「だって、故郷の方が良いじゃないですか。お姉ちゃんも待っててくれますし・・・ねぇ?」
「俺に同意を求めるな。」
「ま、ドッグシステムがあるから好きにしちゃって良いと思うよ。
それじゃ、今回はこれくらいにしておこうか。セーブをするのも忘れないようにね。」