「人権侵害に関する法案が国会に提出されるのは、来年の通常国会だと聞いて油断していたら隙を衝かれました・・・」
鳥取県人権侵害救済推進及び
手続に関する条例について
「こんなのがあったなんて正直知りませんでした。
大阪とかでは何度も提出されているみたいな事は聞いていましたが、鳥取は見事に法案可決成立してます。
ある意味、大阪より酷いのかもしれません。」
「あんた、何言ってんの・・・?」
「これは以前に説明した人権擁護法案みたいなものなんです。
しかも、国に先駆けて鳥取県が成立させてしまいました。最悪ですね。」
「最悪って・・・をい。」
「最悪と言っても、これらの法案を強引に通してしまった鳥取県議会が最悪なのであって
鳥取県そのものが最悪というワケではありません。そのあたりを誤解する方は居ないと思いますが、一応念のため。」
「でも、これまでのアンタの言い方から考えるとこれも民意なんじゃないの?」
「フッ・・・」
「な、鼻で笑うな!」
「・・・選挙で選んだ議員が決めたからと言って、
隷属しなければならないというわけではりませんし住民側に打つ手が無いわけでもありません。
残念ながら、電撃戦により法案が可決されてしまいましたが、それでもまだ対処策は残されています。」
第74条
普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者(以下本編において「選挙権を有する者」という。)は、
政令の定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもつて、
その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)の
制定又は改廃の請求をすることができる。
2 前項の請求があつたときは、当該普通地方公共団体の長は、直ちに請求の要旨を公表しなければならない。
3 普通地方公共団体の長は、第1項の請求を受理した日から20日以内に議会を招集し、意見を附けてこれを議会に付議し、
その結果を同項の代表者に通知するとともに、これを公表しなければならない。
4 議会は、前項の規定により付議された事件の審議を行うに当たつては、政令の定めるところにより、
第1項の代表者に意見を述べる機会を与えなければならない。
5 第1項の選挙権を有する者とは、公職選挙法(昭和25年法律第100号)第22条の規定による選挙人名簿の登録が行なわれた日において
選挙人名簿に登録されている者とし、その総数の50分の1の数は、当該普通地方公共団体の選挙管理委員会において、
その登録が行なわれた日後直ちにこれを告示しなければならない。
6 第1項の場合において、当該地方公共団体の区域内で衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員
若しくは長の選挙が行なわれることとなるときは、政令で定める期間、当該選挙が行なわれる区域内においては
請求のための署名を求めることができない。
7 選挙権を有する者は、身体の故障又は文盲により条例の制定又は改廃の請求者の署名簿に署名することができないときは、
その者の属する市町村の選挙権を有する者(条例の制定又は改廃の請求者の代表者及び当該代表者の委任を受けて
当該市町村の選挙権を有する者に対し当該署名簿に署名することを求める者を除く。)に委任して、
自己の氏名(以下「請求者の氏名」という。)を当該署名簿に記載させることができる。
この場合において、委任を受けた者による当該請求者の氏名の記載は、第1項の規定による請求者の署名とみなす。
8 前項の規定により委任を受けた者(以下「氏名代筆者」という。)が
請求者の氏名を条例の制定又は改廃の請求者の署名簿に記載する場合においては、
氏名代筆者は、当該署名簿に氏名代筆者としての署名をしなければならない。
「何がなんだかよく解らないんだけど・・・」
「私もイマイチよく解りませんが、地方自治体において
条例に不満があれば選挙権を有する方々が徒党を組んで法案に待ったをかけることが可能という事です。
しかも、請求に必要な署名さえ集める事が出来れば知事は拒否出来ないものと考えられます。」
「そうなの?」
「〜しなければならない。と書かれていますからね。これについてはおそらく大丈夫でしょう。
連署が選挙権を持つ住民の50分の1の数が必要というのが難所ですが、この法案を周知徹底させることが出来れば多分集まるでしょう。
と言うか、なんとしてでも集めてくださいとしか言えませんが・・・」
「他力本願かい・・・。」
「しかし、ここでカギとなるのが署名を書く側にも日本国籍という資格が必要であるという点です。」
「はい?」
「だからですね。前々から何度も言っている通り、地方選挙権は大事という事です。
以前に説明した話ともリンクしますが、これを外国人にも認めてしまえばその地方は外国人に乗っ取られますよ。
これは誇張でも脅しでもなんでもありません。事実上可能なんですから。」
「で、また日本に来るなオバサンの話でも始めるワケ?」
「どうしてです?」
「いや、いつものパターンだから。」
「しませんよ。今回は鳥取県の人権侵害に関する条例について説明していく予定ですから。
と言うわけで、さっそく始めましょう。」
(目的)
第1条 この条例は、人権の侵害により発生し、又は発生するおそれのある被害の適正かつ迅速な救済
又はその実効的な予防に関する措置を講ずることにより、人権が尊重される社会の実現に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「人権侵害」とは、次条の規定に違反する行為をいい、行政機関による同条の規定に違反する行為を含むものとする。
2 この条例において「虐待」とは、身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行、心理的外傷を与える言動若しくは性的いやがらせをし、
又は養育若しくは介護を著しく怠り、若しくは放棄することをいう。
3 この条例において「人種等」とは、人種、民族、信条、性別、社会的身分、門地、障害、疾病又は性的指向をいう。
4 この条例において「社会的身分」とは、出生により決定される社会的な地位をいう。
5 この条例において「障害」とは、継続的に日常生活又は社会生活が相当な制限を受ける程度の身体障害、知的障害又は精神障害をいう。
6 この条例において「疾病」とは、その発症により日常生活又は社会生活が制限を受ける状態となる感染症その他の疾患をいう。
「このあたりは、人権擁護法案とさほど変わりませんね。
説明するのも今更と言った感じがするのでこのあたりは飛ばします。」
「いい加減すぎるって・・・。」
(人権侵害の禁止)
第3条 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 人種等を理由として行う不当な差別的取扱い又は差別的言動
(2) 特定の者に対して行う虐待
(3) 特定の者に対し、その者の意に反して行う性的な言動又は性的な言動を受けた者の対応によりその者に不利益を与える行為
(4) 特定の者の名誉又は社会的信用を低下させる目的で、その者を公然とひぼうし、若しくは中傷し、
又はその者の私生活に関する事実、肖像その他の情報を公然と摘示する行為
(5) 人の依頼を受け、報酬を得て、特定の者が有する人種等の属性に関する情報であって、
その者の権利利益を不当に侵害するおそれがあるものを収集する行為
(6) 身体の安全又は生活の平穏が害される不安を覚えさせるような方法により行われる著しく粗野又は乱暴な言動を反復する行為
(7) 人種等の共通の属性を有する不特定多数の者に対して当該属性を理由として不当な差別的取扱いをすることを助長し、
又は誘発する目的で、当該不特定多数の者が当該属性を有することを容易に識別することを可能とする情報を公然と摘示する行為
(8) 人種等の共通の属性を有する不特定多数の者に対して当該属性を理由として不当な差別的取扱いをする意思を公然と表示する行為
「重要と思われる部分は強調させてみましたが・・・このあたりは人権擁護法案より酷いですね。」
「何が?」
「人権擁護法案の場合は一応、この条例よりも多少は適用できるハードルが高かったのですが
今回のケースでは人種等を理由とした差別的取扱い・言動でも引っかかるようになってます。最悪ですね。
しかも公然と表示するのもダメですから、このようにインターネットで取り扱うのも差別認定されればアウトになります。」
「で、誰が差別認定すんのさ?」
「人権委員会と似たような組織ですね。」
第2章 人権侵害救済推進委員会
(設置)
第4条 第1条に規定する目的を達成するため、人権侵害救済推進委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(委員会の職務)
第5条 委員会は、人権侵害による被害の救済及び予防に関する職務を行う。
(組織)
第6条 委員会は、委員5人をもって組織する。
2 委員は、非常勤とする。
3 委員会に委員長を置き、委員の互選によりこれを定める。
4 委員長は、委員会の会務を総理し、委員会を代表する。
5 委員長に事故があるとき、又は欠けたときは、委員長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。
(任命)
第7条 委員は、人格が高潔で人権に関して高い識見及び豊かな経験を有する者のうちから、議会の同意を得て知事が任命する。
2 委員のうち男女いずれか一方の数は、2人以上となるように努めなければならない。
3 委員のうちには、弁護士となる資格を有する者が含まれるように努めなければならない。
(任期)
第8条 委員の任期は2年とし、再任されることができる。
2 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。
(身分保障)
第9条 委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いて、在任中その意に反して解任されない。
(1) 禁錮以上の刑に処せられたとき。
(2) 委員会により、心身の故障のため職務の遂行ができないと認められたとき、
又は職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められたとき。
(解任)
第10条 知事は、委員が前条第1号に該当するときは、その委員を解任しなければならない。
2 知事は、委員が前条第2号に該当するときは、議会の同意を得てその委員を解任することができる。
(委員の責務)
第11条 委員は、公平かつ適切にその職務を遂行しなければならない。
2 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
3 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。
(委員会の会議)
第12条 委員会の会議は、委員長が招集し、その議長となる。
2 委員会の会議は、委員の3分の2以上の出席がなければ開くことができない。
3 委員会の議事は、出席者の3分の2以上の多数により行う。
4 委員会は、必要があると認めるときは、事案の当事者その他の関係者、学識経験者等の出席を求め、その意見を聴くことができる。
(委員の除斥)
第13条 委員は、次に掲げる場合には、その職務の執行から除斥される。
(1) 委員又はその配偶者若しくは配偶者であった者が、事案の当事者であるとき。
(2) 委員が、事案の当事者の四親等内の血族、三親等内の姻族若しくは同居の親族であるとき、又はあったとき。
(3) 委員又はその配偶者若しくは二親等内の血族が、その従事する業務について事案の当事者と直接の利害関係があるとき。
2 前項に規定する除斥の原因があるときは、委員会は、職権又は申立てにより、除斥の決定をする。
3 除斥の申立てがあったときは、その申立てについての決定が確定するまで当該事案に係る職務の執行を停止しなければならない。
(報告)
第14条 委員会は、第21条若しくは第24条第1項の規定による措置を講じたとき、又は同条第3項の規定による公表を行ったときは、
当該措置又は公表の内容を、知事を経由してその日以降の最初の議会に報告しなければならない。
2 委員会は、毎年度、この条例に基づく事務の処理状況について報告書を作成し、知事を経由して議会に提出しなければならない。
3 前項の報告書には、第24条第1項の規定により行った県の機関に対する勧告について、その具体的内容を明記するものとする。
(事務局)
第15条 委員会の事務を処理させるため、委員会に事務局を置く。
2 事務局に事務局長その他の職員(以下「事務局の職員」という。)を置く。
3 第11条及び第13条の規定は、次条第2項の規定により同条第1項の相談を行う事務局の職員及び第18条第4項の規定により
同項の調査を行う事務局の職員について準用する。
「で、お約束の様に委員会の人間にも事務局の職員にも国籍規定は無いワケです。
もうあきれ果てて、ここまでひどいとは思いませんでした。いやよくやりますね、県議会がこんな幼稚な法案を。
涙も出ないような情けない法案。特定外国人に言いたい、日本には来るな!」
「おいおい・・・。」
「まぁ、冗談はさておき・・・委員会の選定は知事と議会の承認が必要なのだそうです。
人権擁護法案では首相と国会の承認が必要だから大丈夫という意見を多く聞きましたが・・・
知事と県議会の承認で同様の組織が成立してしまう事に不安は感じないのでしょうかね。
正直なところ、私はそこまで性善説で世の中を見ることは出来ません。」
「でも、委員会と人権委員会は違うでしょ。」
「鳥取在住の方にとっては人権委員会も条例の委員会も大差ありませんよ。
もっとも、実際の相談や細かな職務に携わるのは事務局職員という事になりそうです。
事務局の数や規模については不明、冗談抜きで本当に解りません。
人権擁護委員と違い、事務局員が行えるのは相談くらいのものですがそこはそれ。
鳥取の条例では以下の様に申し立てのハードルが低く、人権侵害の規定の幅が広すぎるので要は訴える人次第という事になってしまいます。」
第3章 人権侵害に対する救済手続
(相談)
第16条 委員会は、人権侵害に関する問題について、相談に応ずるものとする。
2 委員会は、委員又は事務局の職員に前項の相談を行わせることができる。
(救済の申立て等)
第17条 何人も、本人が人権侵害の被害を受け、又は受けるおそれがあるときは、委員会に対し救済又は予防の申立てをすることができる。
2 何人も、本人以外の者が人権侵害の被害を受け、又は受けるおそれがあることを知ったときは、
委員会に対しその事実を通報することができる。
3 第1項の申立て又は前項の通報(以下「申立て又は通報」という。)は、
当該申立て又は通報に係る事案が次のいずれかに該当する場合は、行うことができない。
(1) 裁判所による判決、公的な仲裁機関又は調停機関による裁決等により確定した権利関係に関するものであること。
(2) 裁判所又は公的な仲裁機関若しくは調停機関において係争中の権利関係に関するものであること。
(3) 行政庁の行う処分の取消し、撤廃又は変更を求めるものであること。
(4) 申立て又は通報の原因となる事実のあった日(継続する行為にあっては、その終了した日)から1年を経過しているものであること
(その間に申立て又は通報をしなかったことにつき正当な理由がある場合を除く。)。
(5) 申立て又は通報の原因となる事実が本県以外で起こったものであること
(人権侵害の被害を受け、又は受けるおそれのある者が県民である場合を除く。)。
(6) 損害賠償その他金銭的補償を求めるものであること。
(7) 現に犯罪の捜査の対象となっているものであること。
(8) 関係者が不明であるものであること。
(9) 前各号に掲げるもののほか、その性質上、申立て又は通報を行うのに適当でないものとして規則で定めるものであること。
4 知事は、前項第9号の規則の制定又は改廃をしたときは、これを議会に報告しなければならない。
5 申立て又は通報は、文書又は口頭ですることができる。
(調査)
第18条 委員会は、前条第1項の申立てがあったときは、当該申立てに係る事案に関して必要な調査を行わなければならない。
2 委員会は、前条第2項の通報があったときは、当該通報に係る事案に関して必要な調査を行うことができる。
3 委員会は、人権侵害の被害の救済又は予防を図るため必要があると認めるときは、職権により調査を行うことができる。
4 委員会は、委員又は事務局の職員に調査を行わせることができる。
5 調査は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(関係者の協力等)
第19条 委員会は、前条に規定する調査に関し必要があると認めるときは、当該調査に係る事案に関係する者に対して、
事情の聴取、質問、説明、資料又は情報の提供その他の必要な協力を求めることができる。
2 前項の規定による協力の要請を受けた調査に係る事案の当事者は、法令で特段の定めがある場合その他正当な理由がある場合を除き、
当該調査に協力しなければならない。
3 第1項の規定による協力の要請を受けた関係行政機関は、当該協力の要請に応ずることが犯罪の予防、鎮圧又は捜査、
公訴の維持、刑の執行その他公共の安全と秩序の維持(以下「公共の安全と秩序の維持」という。)に支障を及ぼすおそれがあることにつき
相当の理由があると当該関係行政機関の長が認めるときは、当該協力の要請を拒否することができる。
4 第1項の規定による協力の要請を受けた関係行政機関は、当該協力の要請に対して事実が存在しているか否かを答えるだけで
公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあるときは、当該事実の存否を明らかにしないで、
当該協力の要請を拒否することができる。
(調査結果の通知等)
第20条 委員会は、第18条に規定する調査を行ったときは、当該調査に係る事案の当事者に対し、
その調査結果の内容を書面により通知するものとする。
2 委員会は、前項の規定による通知をするときは、通知の相手方に対し、
調査結果の内容について再調査を申し立てることができる旨及び申立てをすることができる期間を教示しなければならない。
3 第1項の規定により通知を受けた者は、当該調査結果の内容について不服があるときは、当該通知を受けた日から2週間以内に、
その理由を記載した書面により、委員会に再調査を申し立てることができる。
4 委員会は、前項の規定による申立てに理由があると認めるときは、再度第18条に規定する調査を行わなければならない。
「この章は長いので、一旦ここで説明しましょうか。読めば読むほどこの法案は酷いですね。」
「なにが?」
「まず、人権侵害の適用範囲が広すぎる事・・・
これは人権擁護法案でも散々言われていることですが、何が差別的言動になるのか解らない以上、訴える当人次第という点です。
しかも申し立ては文書だけではなく口頭でも可能・・・ハッキリ言って簡単過ぎますよ。」
「じゃあ、電話とかでも大丈夫って事?」
「調査の対象になるかどうかはともかく、申し立てそのものは行えるでしょうね。
何しろ、細かい規定が書かれて無いのか存在しないのか解りませんがかなり大雑把な条例です。
私に大雑把と言わしめるんですから大したものですよ。」
「おいおい・・・」
「また、適用範囲は基本的に鳥取県内になりますが
人権侵害を受けた当人が鳥取県民であった場合、加害者の住所は関係ないみたいです。」
「は?関係ないって?」
「ですから、条例の第3条に関する行為を鳥取の方が受け、人権侵害だと感じられてしまえば
簡単に訴えられてしまうという事です。どこの人でも・・・もちろん日本国内限定ではありますけどね。」
「ちょ・・・ちょっと、それ酷すぎじゃん。」
「ですから、酷いと何度も言っているワケですが・・・
例によって礼状無しの調査は可能、しかも委員会だけではなく事務局職員でも行える事になってます。
人権擁護法案が可愛く思えてくるほど、基準が甘すぎですね。」
「あれ?アンタさっき事務局員が出来るのは相談くらいって言ってなかったっけ?」
「え?あ・・・、と言うと、この法案は相当酷い事になりますね。
よく解らない事務局の職員が礼状無しに調査が行える事になってしまいますから。
立ち入り調査までは出来ないとは思いますが・・・保障はどこにもありませんね。事務局員が必要と判断すれば協力しなければなりませんし。」
(救済措置)
第21条 委員会は、第18条に規定する調査の結果に基づき、人権侵害による被害を救済し、
又は予防するため必要があると認めるときは、次に掲げる措置を講ずるものとする。
(1) 人権侵害の被害を受け、又は受けるおそれのある者及びその関係者(以下「被害者等」という。)に対し、
必要な助言、関係公的機関又は関係民間団体等の紹介、あっせんその他の援助をすること。
(2) 人権侵害を行い、若しくは行うおそれのある者又はこれを助長し、
若しくは誘発する行為を行う者及びその関係者(以下「加害者等」という。)に対し、
当該行為に関する説示、人権尊重の理念に関する啓発その他の指導をすること。
(3) 被害者等と加害者等の関係の調整を図ること。
(4) 犯罪に該当すると思料される人権侵害について告発すること。
(調査及び救済手続に当たっての配慮)
第22条 委員会は、第18条に規定する調査を行い、又は前条に規定する措置を講ずるに当たっては、
当該調査に係る事案の当事者による自主的な解決に向けた取組が促進されるよう十分配慮しなければならない。
(調査及び救済手続の終了等)
第23条 委員会は、調査を開始した後において、当該調査に係る事案が第17条第3項各号のいずれかに該当することが明らかになったときは、
調査又は救済措置を中止し、又は終了するものとする。
2 委員会は、調査を開始した後において、人権侵害による被害が確認できず、又は生ずるおそれがないことが明らかであるときは、
調査又は救済措置を中止し、又は終了することができる。
3 委員会は、前2項の規定により調査又は救済措置を中止し、又は終了したときは、理由を記載した書面により、
その旨を申立人又は通報者に通知しなければならない。ただし、通報者の所在が匿名その他の理由により分からないときは、
この限りでない。
(是正等の勧告等)
第24条 委員会は、生命若しくは身体に危険を及ぼす行為、公然と繰り返される差別的言動、
ひぼう若しくは中傷等の重大な人権侵害が現に行われ、又は行われたと認める場合において、当該人権侵害による被害を救済し、
又は予防するため必要があると認めるときは、第21条に規定する措置を講ずるほか、次に掲げる措置を講ずるものとする。
(1) 加害者等に対し当該人権侵害をやめ、又はこれと同様の行為を将来行わないよう勧告すること。
(2) 加害者等に対し人権啓発に関する研修等への参加を勧奨すること。
2
前項第1号に掲げる勧告を受けたときは、当該加害者等は、委員会に対し、当該勧告に関して行った措置を報告しなければならない。
3 委員会は、第1項第1号に掲げる勧告を行ったにもかかわらず、当該加害者等が正当な理由なく当該勧告に従わないときは、
その旨を公表することができる。
4 委員会は、第1号及び第2号に該当するときは申立人、通報者及び被害者等に、
第3号に該当するときは申立人、通報者、被害者等及び加害者等に通知するものとする。
ただし、通報者の所在が匿名その他の理由により分からないとき、その他正当な理由があるときは、この限りでない。
(1) 第1項の規定により措置を講じたとき。
(2) 第2項の規定により加害者等から報告があったとき。
(3) 前項の規定により公表したとき。
(弁明の機会の付与等)
第25条 委員会は、前条第1項第1号の規定による勧告又は同条第3項の規定による公表を行うときは、
あらかじめ当該加害者等に対し、弁明の機会を与えなければならない。
2 弁明は、委員会が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(以下「弁明書」という。)を提出してするものとする。
3 弁明をするときは、証拠書類等を提出することができる。
(弁明の機会の付与の通知等)
第26条 委員会は、弁明書の提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合は、その日時)までに相当な期間をおいて、
当該加害者等に対し、次に掲げる事項を書面により通知するものとする。
(1) 原因となる事実
(2) 弁明書の提出先及び提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その旨並びに出頭すべき日時及び場所)
(訴訟援助)
第27条 委員会は、第18条に規定する調査に係る人権侵害の被害者等若しくはその法定代理人
又はこれらの者から委託を受けた弁護士から委員会が保有する当該人権侵害に関する資料の閲覧
又は写しの交付の申出を受けた場合において、当該人権侵害に関する請求に係る訴訟を遂行するために必要があると認めるときは、
申出をした者に当該資料(事案の当事者以外の者の権利利益を不当に侵害するおそれがある部分を除く。)の閲覧をさせ、
又は写しを交付することができる。
2 委員会は、前項の規定により資料の閲覧をさせ、又は写しの交付をした場合において、
当該被害者等が当事者となっている当該人権侵害に関する請求に係る訴訟の相手方若しくはその法定代理人
又はこれらの者から委託を受けた弁護士から当該資料の閲覧又は写しの交付の申出を受けたときは、
申出をした者にその閲覧をさせ、又は写しを交付しなければならない。
3 前2項の規定により資料の写しの交付を受ける者は、当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。
(罰則)
第28条 第11条第2項(第15条第3項において準用する場合を含む。)の規定に違反して秘密を漏らした者は、
1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 正当な理由なく第19条第2項の規定に違反して調査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、5万円以下の過料に処する。
「で、人権侵害したと加害者認定されると、勧告されたり妙な研修に誘われたりしてしまうわけです。
調査に従わなければ5万円以下の過料が処せられる・・・と。」
「でも、人権侵害したならそれくらいの事は仕方ないんじゃ・・・」
「人の話聞いてます?何が人権侵害か解らない上に適用範囲が広すぎるって言ってるじゃないですか?
外国人公務員(゚听)イラネとかでも差別認定されればダメですし、
外国人地方参政権反対!でも差別認定されればダメなんですよ?」
「それも極端な気がするけど・・・」
「では、大丈夫という担保を下さい。
適用範囲に引っかかっている以上、条例が適用される可能性はありますし、適用されてもおかしくありません。
社会的身分に関する不当な差別的言動の定義がわからない以上、こちらでは判断する事が出来ないのですから。」
「いや、私に言われても困るし。」
「・・・せっかくですから、条文を最後まで記しておきましょうか。」
第4章 適用上の配慮
(人権相互の関係に対する配慮)
第29条 この条例の適用に当たっては、救済の対象となる者の人権と他の者の人権との関係に十分に配慮しなければならない。
(不利益取扱いの禁止)
第30条 何人も、この条例の規定による措置を求める申立てをしたことを理由として、不利益な取扱いを受けない。
(報道の自由に対する配慮)
第31条 この条例の適用に当たっては、報道機関の報道又は取材の自由その他の表現の自由を最大限に尊重し、これを妨げてはならない。
(個人情報の保護)
第32条 この条例の適用に当たっては、個人情報の保護について配慮しなければならない。
(委任)
第33条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成18年6月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(1) 第7条第1項中議会の同意を得ることに関する部分 公布の日
(2) 第2章(第7条第1項中議会の同意を得ることに関する部分を除く。)及び第28条第1項の規定 平成18年4月1日
(3) 第28条第2項の規定 平成18年10月1日
(この条例の失効)
2 この条例は、平成22年3月31日までに延長その他の所要の措置が講じられないときは、同日限り、その効力を失う。
(この条例の失効に伴う経過措置)
3 この条例の失効の際現に第18条に規定する調査を行っている事案については、
同条から第27条までの規定は、前項の規定にかかわらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。
この場合においては、同日に在任する委員が、その任期にかかわらず、引き続きその職務を行うものとする。
4 委員又は事務局の職員であった者が職務上知ることができた秘密については、第11条第2項及び第15条第3項の規定は、
附則第2項の規定にかかわらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。
5 この条例の失効前にした行為及び前2項の規定により
なおその効力を有することとされる場合におけるこの条例の失効後にした行為に対する罰則の適用については、
なお従前の例による。
「このあたりはそれほど重要ではありませんね。
一応、条例の有効期限が平成22年3月31日までとなってますが、間違いなく延長されるでしょうし。」
「で、結局何が言いたいの?」
「最初に言いませんでしたっけ?連署を集めて廃案に追い込みましょうって。
もっとも、これは他県の人間にはどうにもなりません。そこに済む県民の皆さんの判断にゆだねられる事になります。」
「廃案に追い込むまでは言ってなかった様な・・・」
「まぁ、鳥取県人権侵害救済推進及び手続に関する条例を得た鳥取県民は
神にも等しき力を得た。日本の未来は鳥取県民に委ねられたなと言うヤツです。」
「真面目にやってたのに、最後にネタに走ってどうすんのよ・・・。」
「鳥取県の皆さん、反対の連署の話があった場合は是非署名をお願いしますね♪」
「なんか、胡散臭い勧誘みたいなんだけど・・・」
次へ 戻る
ここもリンクフリーだったりします。